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難解なプレゼンテーション

こんにちは!協会事務局です。

みなさんは、せっかく講演を聴きにいったけど、
半分も理解できなかった・・・、
もしくは、寝てしまった・・・。
という経験はありませんか?

これでは、話し手にとっても、聴き手にとっても、
せっかくのプレゼンテーションが台無しです。

今回のプレゼンのコツでは、
講演でありがちなプレゼンテーションについて評価分析してみます。


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難解なプレゼンテーション


ある総合研究所のチーフ・アナリストがおこなった、
「日本株の行方とバリュー株の選別法」という講演のケースを紹介する。

1.聴き手とのマッチング

プレゼンテーションは、聴き手が聴きたいこと、
つまり、聴き手のベネフィットを語ることだ。
しかし、その内容が聴き手の知識レベルとマッチングしてなければ、全く理解されない。

この講演者のプレゼンテーションは、
聴き手である一般の投資家にとって、非常に難解な内容であった。

事実、プレゼンテーションを終えたとき、後ろの席に座っていた聴き手が、
「話が難しすぎるよな~」
「何のことかさっぱり分からない」
「学者の話みたいだね」
「話が早すぎでついていけない」
「消化しずらい」などとコメントしていた。

講演者はアナリストだけに非常に分析的ではあるが、
嫌気がさすほどグラフやテーブルを、とっかえひっかえスクリーンに映して解説した。

さらに、「行動ファイナンス理論」、「マクロ・サプライズ・インデックス」、
「月次実現スプレッドリターン」など、専門用語を連発し、
聴き手の眠気を誘っているようであった。
そのせいか、右隣の聴き手は10分もすればスヤスヤ眠りについた。

2.プレゼンテーションの構成

プレゼンテーションでは、冒頭に結論を示し、
その結論に至るロードマップを示し、内容を論理的に構成する。
そして、さらに、結論で締めくくる。

しかしながら、この講演者は、延々と今回のプレゼンテーションの背景や現状、
景気の動向などの話を続けた。
聴き手にとっては、結論である「日本株の行方」を知りたい。
あるいは、「バリュー株の選別法」を知りたい。

しかし、その話はなかなか出てこない。
15分が経過した頃には、左隣の聴き手も眠り始めた。

しばらくすると、結論らしき話があったが、
非常に注意深く聴かなければ、通り過ごしてしまうような薄い内容だった。
もちろん、両隣の聴き手は、その間も夢見心地。

それでも、話に一貫性があれば、理解しようと努めれば何と分かる。
しかし、日本株の話をすると思えば、グローバル経済の話にとんだり。
少子高齢化の話かと思えば、銘柄スクリーニングの話にとんだり。
めまぐるしいプレゼンテーションの構成。
これでは、だれも眠ってしまった聴き手を責めるわけにはいかない。

3.ビジュアル・スライド

プレゼンテーションでは、コンセプト間の関係性を表したシンプルなビジュアルを示し、それを解説する。
それに、ビジュアルは、話し手の補助装置であって、主役ではない。

この講演者のビジュアルの内容と操作・解説の問題点は下記の通り。
・枚数が多すぎて、聴き手は途中で混乱し、そして、飽きる。
・文字が小さく多すぎて読めない。
・1枚のスライドに複数のコンセプト(グラフ、テーブル、解説文など)を示しているので、
聴き手はどこを見ていいかわからない。
・ 聴き手がスライド見ているにも関わらず、自分の話のペースにあわせて、どんどん次のスライドへ進む。
・「手元の資料の○○ページをご覧ください」と言いつつも、スクリーンのスライドは別のページを示している。
 結局のところ、スライドは講演者のスピーキング・ガイドにしかすぎず、
聴き手の理解を助けるものではなかった。
いや、聴き手の理解を阻害する要因にしかすぎなかった。

講演も終盤にさしかかった頃、講演者は腕時計を見た。
その後は、信じられないくらいの早口で喋りはじめ、
最後に「最後は駆け足でしたが、これで終わります」と締めくくった。
駆け足どころか、全力疾走だった。

基調講演が終わって、休憩のアナウンスがあり、
それを合図に両隣で寝ていた聴き手は目を覚ました。
そして、伸びをして席を立って、会場から出ていった。

  • 2017年11月14日 8:57